パンタグラフの立体ゾートロープ・メイキング

映像史を語る上で欠かせない、古典的なアニメーション装置「ゾートロープ」。
よく美術館のワークショップや美術学校の課題などでも見かけます。
今回はある科学ミュージアムの展示用に立体ゾートロープをつくることになりましたヨ。

ただ、話をもらった時点で納品まで2〜3週間しかないとのこと。
あまりの時間のなさにズッコケましたが引き受けたからにはヤルしかありません。
そんな短期間で作れるものとなると、どうしても効率の良さが必要です。
今回は作品というよりは、制作経験を今後に活かす意味で制作に取り組みました。

INOUE

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ゾートロープと言えばまずは円盤! 時間的にとにかく迷うヒマがありません。
ザックリ大きさを決めたらもうバンバン切って行きます。

 

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ゾートロープ案は幅広く3案ほど出したんだけど、今回はロボットくんを使うことに。

 

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ボディを切り出して増やして行きます。

 

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頭部の量産。10年以上の展示用なので強度も考えねば。

 

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今回、はじめて造形物にレーザーカッターを使用。
コレはイイ!(今更ですが…)
同じような形状を多く使うゾートロープには欠かせない!

 

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ロボットくんの手足もレーザーカット。
シリコン型取りでの手間と時間を考えるとコレは革命です。
こうして人間は退化していくのです。

 

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組み立て。アニメーションなので、当然1体1体、微妙に形を変えていきます。

 

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全部で50体!
似たような人形がすぐにゴッチャになっちゃうので管理も油断できません。

 

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ちょっとした誤差が命取り。正確に正確に。。

 

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ポージング済みのロボットを取り付けて行きます。
宙に浮いているところがなかなか調整しづらい!

 

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このクリアパーツは…

 

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コンタクトレンズよろしく、ロボットくんの目に接着していきます。
マットな質感の中で、目だけキラリと光ります。

 

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ゾートロープはスリットや光の点滅によってアニメーション効果が発揮されます。
その分、オブジェが多少見づらくなるのでハッキリとした明確な色分けをします。
そしていよいよ現地のミュージアムに設置!

 

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短い制作期間にしてはまずまずうまくいきました。
次はもっと時間をかけ、作品と呼べるものをつくってみたいと思います。
ゾートロープ、面白い!

そして沖縄出張サイコウです。もっと出張させてください。

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